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2024年6月3日

【2024年最新版】越境ECの成功事例10選!共通点を見出して成果をあげよう

ビジネスのグローバル化や日本経済の弱体化に伴い、現在注目を集めているのが「越境EC」です。


国の垣根を超えて物販ビジネスを行うことで、これまででは得られなかった成果をあげられるのはもちろん、新たなニーズの発掘も行うことができます。


そこでこの記事では、「越境ECの成功事例」として、下記5つのジャンルの企業についてフォーカスしていきます。


  • 化粧品、美容業界

  • アパレル業界

  • 家具、雑貨業界

  • 食品業界

  • アミューズメント業界


ビジネスを始める前に、成功事例についての理解を深めていきましょう。








化粧品・美容業界の越境ECの成功事例

まずは「化粧品・美容業界」の越境ECの成功事例について取り上げていきます。


  • 資生堂

  • ヤーマン


こちらの2つの企業の成功事例をチェックしていきましょう。


資生堂




出典:資生堂


日本が誇る化粧品、美容業界の押しも押されぬ大企業「資生堂」は、越境ECの活用で大きく業績を伸ばしています。


とりわけ「中国」における成功が目覚ましく、日本だけでなく、中国でも化粧品における圧倒的な支持を集めています。


資生堂が大きな成功を集めた理由として、「現地越境EC(Tmall Global)の活用」があげられます。


中国進出を果たす上で、中国人消費者のニーズや肌質に合わせて商品のローカライズを行った上で、販路として選んだのは自社ECではなく中国の越境ECである「Tmall Global」でした。


Tmall Globalは日本における「Amazon」「楽天市場」のような存在で、このサービス内に専用のブランドサイトを立ち上げを行います。


結果、2021年の11月11日(中国内における年間最大の商戦デー)において、「SHISEIDO バイタルパーフェクション」だけで「1億元(当時のレートで約17億円)」を売り上げることに成功。


この資生堂の例からも、「現地で人気のEC」を利用することが重要であることがわかります。


ヤーマン




出典:ヤーマン


国内では理美容器具で高い知名度を誇るヤーマンも、資生堂と同様に中国進出を成功させた企業の1つです。


成功するプロセスも資生堂と同様で、現地ECのTmall Globalをフル活用し、現地消費者からの信頼を勝ち取るに至っています。


そして、この成功を通じて中国法人を初めて設立し、本格的に中国進出を果たしました。


ヤーマンの越境EC戦略として特筆すべきは「ライブコマース」の活用です。


ライブコマースとは「ネット版テレビショッピング」のような販売手法で、リアルタイムで商品を紹介するライブ動画をTmall Global内で配信しました。


実施に当たっては現地代理店と連携をすることで、販売はもちろん、現地消費者のフィードバックの活用など、現地越境ECをフル活用しています。




アパレル業界の越境ECの成功事例

アパレル業界は世界で極めて大きな市場を形成していますが、越境ECを用いることで成功した日本企業は数多く存在します。


  • ユニクロ

  • アシックス


ここでは、上記2つの企業の成功事例についてチェックしていきましょう。


ユニクロ




出典:ユニクロ


今や世界的なアパレル企業に成長したユニクロは、越境ECを巧みに活用することで世界へと進出を果たしました。


ユニクロの成功事例の最大の特徴は「自社EC」を活用していることです。


もともと、日本国内で自社ECを導入していましたが、多言語対応や多彩な決済への対応により、これをグローバルECへと拡大しています。


また、「オンライン注文した商品を店舗で受け取れる」といった実店舗と絡めた戦略を取ったことも、成功の要因としてあげられます。


このオフラインとオンラインの垣根を超えた「オムニチャネル戦略」は、ユーザーの生活へと寄り添う姿勢を見せ、現地消費者の心を掴む上で有効です。


アシックス




出典:アシックス


アシックスは自社ECをグローバルに拡大することで、越境ECで目覚ましい成果をあげています。


グローバル対応させる上でアシックスが取ったのは、グローバルECの基盤を作成できるソフトウェア「ハイブリス」を活用する戦略です。


自社でゼロベースでEC基盤を開発するのはコストがかかるので、このようなソフトウェアの活用は検討の余地があります。


一方、AmazonやTmallのようなECモールを活用することで、出店コストを大幅にカットすることも可能です。


どちらが自社にとって良いのか、事前に検討をした上で越境ECビジネスに乗り出すことが求められます。



家具・雑貨業界の越境ECの成功事例

続いて、家具、雑貨業界の越境ECの成功事例についてまとめていきます。


  • 無印良品

  • ニトリ

  • Fake Food Japan


これらの企業の成功事例をチェックしていきましょう。


無印良品




出典:無印良品


日本においても絶大な支持を集める無印良品は、実店舗と越境ECを通じて世界への販路を切り開きました。


成功の要因としてあげられるのは「海外に受け入れられる土壌の構築」にあります。


たとえば、米欧では日本国内よりも環境問題への意識が高く、無印良品が一貫して採用するマーケティング戦略である「サステナビリティ」との親和性が高いです。


こうした「消費者の共感」を誘うマーケティング戦略も、越境ECビジネスを成功させる要因の1つであることを念頭に置くことが大切です。


ニトリ




出典:ニトリ


ニトリは家具業界で国内では知らない人はいないほどの企業ですが、主にアジア方面への越境ECを活用した進出を果たしています。


最大の特徴は、「各国に合った越境ECモール」を選択し、それをフル活用している点です。


中国ではTmall Global、台湾では「momo魔天商城」、そしてアメリカでは「Amazon」へと出店することで、コストを抑えながら現地消費者の目に留まるような戦略を採用しています。


また、現地へと実店舗やショールーム、物流拠点を整備することで、オンラインとオフラインのシナジーを生かしている点も興味深いです。


Fake Food Japan




出典:Fake Food Japan


Fake Food Japanは、いわゆる「食品サンプル」を越境ECを通じて販売することで大きく業績を伸ばした企業の1つです。


用いた越境ECは、個人から法人まで、誰でも簡単にグローバルワイドなECが作成できるShopifyで、モール形ではないのが特徴の1つ。


最大の成功要因は下記にまとめられます。


  • 日本食という巨大市場に食品サンプルというニッチなジャンルでアプローチ

  • 法人の食品サンプルだけでなくお土産としてのニーズも発掘

  • 商材の物理的サイズがコンパクトで物流面でメリットが大きい


とりわけ「マーケティング面」での戦略が功を奏しています。


日本食は今や世界中で受け入れられており、ブームを超えた「1つの食文化」として根づこうとしています。


こうした巨大な市場のなかで、「食品サンプル」というニッチなジャンルでアプローチすることで、競合を上手く避けながら世界中でシェアを獲得している稀有な成功事例です。




食品業界の越境ECの成功事例

続いて、食品業界の越境ECの成功事例をまとめました。


  • 森永乳業

  • 明治


上記2つの企業についてチェックしていきましょう。


森永乳業




出典:森永乳業


森永乳業は、2019年に越境ECとしての海外旗艦店を「Tmall Grobal」に開設して以来、毎年安定した売り上げの成長を見せています。


森永乳業の中国における越境ECの成功理由には、下記の要因があげられます。


  • 越境EC経由で販売することで一般貿易よりもスムーズに販売可能

  • 現地消費者のニーズに合致する商品の提供

  • 消費者へのきめ細やかな対応


食品業界の場合、一般貿易で参入すると各国の規制の関係で時間がかかりますが、越境EC経由だと商品をそのまま販売可能なのでスムーズな参入が実現できます。


また、商品を購入した新規消費者に対して、購入して1週間後に電話によるアフターフォローを実施している点も興味深いです。


とりわけ食品業界の場合、消費者の安全性への関心は極めて高いため、他の業界よりもカスタマーサービスに力を入れると越境ECビジネスの成功につながるでしょう。


明治




出典:明治


乳製品をメインに取り扱う明治も、中国参入にあたり越境ECとして「Tmall Grobal」を活用している企業です。


明治が中国市場で成功を掴んだ理由は、「現地ニーズを正確に読み取ること」にあります。


現在、中国では政府主導の「健康中国2030年計画」に代表されるように、健康意識の高まりが見られています。


そんななかで、アスリートではなく一般のスポーツ愛好家、健康志向の消費者、とくに女性の消費者へ向けて「プロテイン」を提供し、これが大ヒットを記録。


また、すでに固定化されていた市場へと参入するにあたり、現地で強い影響力を持つKOL(キーオピニオンリーダー)と連携を取ることで注目度を集めました。


このように、ニーズの正確な把握とインフルエンサーマーケティングのかけ算で、越境ECを成功に導いた成功事例も存在しています。


アミューズメント業界の越境ECの成功事例

最後に、アミューズメント業界の越境ECの成功事例として「サンリオ」を取り上げます。


サンリオ




出典:サンリオ


ハローキティ、シナモロールなど、キュートなキャラクターでお馴染みのサンリオは、東南アジア向けの販路を越境ECを用いていち早く切り開きました。


2018年に現地ECの「e-jan」を通して、同社のアミューズメントパークである「サンリオピューロランド・ハーモニーランド」のチケットを販売開始。


アミューズメント業界は現地に足を運んでもらい、そのなかで消費者からの強力なエンゲージメントを獲得することが極めて重要な意味を持ちます。


すなわち、サンリオは関連グッズではなく「チケットそのもの」を越境ECを用いて販売することで、中長期的な利益を上げられるような仕組みを整えているのです。


越境ECで成功している日本企業の共通点4選

越境ECで成功している日本企業の事例をまとめてきましたが、その中から共通点を見出すとすれば、下記の4点があげられます。


  • 高品質で現地ニーズに合致した製品の提供

  • 現地に適した越境ECサイトの選択

  • 現地市場に最適化したマーケティング戦略

  • 充実した顧客対応


今や世界市場はどんな国でも参加できるような状態なので、商品そのものの競争力はマストです。


また、中国ならTmall Grobal、自社の実店舗を持っているならシナジーを活かすために自社ECなど、現地に適した越境ECを選ぶことも求められます。


同様に、現地に適したマーケティングや顧客対応など、現地消費者の心を掴めるような施策を講じると良いでしょう。



まとめ

越境ECを用いたグローバルワイドなビジネスは、少しずつ日本でも普及しつつあります。


基本的には現地の有力なECモールに出店することで、低コストでスムーズな出店が可能になります。


記事で扱った成功事例を参考に、自社に合った参入方法を検討してみましょう。



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